執事マニアのための情報網羅


一年に数回程度しか使われない
避暑地の別宅

清掃の行き届いたマスターベッドルームの
シーツの上に 静かに しょうくんを沈める

『ん…  雅紀』


首すじに汗を浮かべて
少し困ったような表情で

「しょうくんにとっては家系を護るのが
   大事なことだって分かってるけど、

   一緒にいたい…」

今まで 欲しいもの、足りないものはないかと
さんざん満ち足りた生活を送ってきたけど

心までは
満たされなくて

はじめて、自分から
“ 欲しい ” って
そう 思ったんだ

こんな感情に、自分でも戸惑ってしまう
やっと気づいた気持ちに
すぐにフタをしなきゃならないなんて
…辛すぎる



覆いかぶさるように 躰を重ね、
しょうくんの頭を抱えこむよう
両腕をついた

お酒のせいか、いつもより潤んで
まっすぐに僕を見上げる瞳


「好きに… なっちゃった…」


そのまま眼鏡に手をかけ
ゆっくりと外してやる

これ 外してると 素直になれるんじゃないの?

顔を背け、カーテンからのぞく
眩しいほどの月光に目をやっているけど
あなたのホントの気持ちを、教えて


そっと唇に
落とす キス


「伝えたはずだよね。

   櫻井、お前は旅の道中 私のそばを
   離れないよう、職務を全うするようにと」


言い訳は、
できるようにしてあげるから


背けられた視線が戻り
しょうくんから 首に腕をまわし

『執事失格な私を
   お許しください』




月影の元
好き、って言葉が届いて


再び 唇を合わせた





執事のことならお任せ下さい、さまざまな種類から好みのものを

あれから、愛佳と付き合ってから

1ヶ月余りが過ぎた。
最近になり、愛佳からも
「お出掛け」のお誘いがある。
デートって言わないあたり、やっぱり
可愛いなって思う。
流石、俺の彼女 笑
夏休みも終わり、高校は
文化祭の出し物の話となった。
「じゃあ、出し物案ある人?」
委員長が挙手を求めると
「はい!コスプレ喫茶は?」
織田が、颯爽と手を挙げた。
あっ、あいつ男だから。笑
「お、いいね?。ありがちだけど
人気は出るよね。」
チラッ
チラッチラッ
………。
めっちゃ見られる。
そりゃ、自分で言うのもアレだけど
顔はいい方と思ってる。
愛佳に釣り合うくらいには。
ホント、女子のこういうところ
嫌いなんだよなー。
「はぁー…。」
ため息が出た。
「じゃあ、うちのクラスは
コスプレ喫茶で決定!
じゃあ、来週までにデザインと
クジも作っておくから。」
難なく決まったのはいいが、
オダナナがデザインって……
まぁ、大丈夫か笑。
それから、3日後。
クジも出来上がり、並んで引いていくことに。
何でもいいのに。
面倒くせー。
「はぁ。」
「りさくん?」
「ん?なに愛佳。」
「ため息ついてたから。」
「あぁ、大丈夫なんでも無いよ。」
「ホント?」
「本当だよ。」
「なら、よかった。」
「心配してくれたの?」
「もちろん。…彼女なんだし///」
「っ!そっか、ありがと。」
「ううん、あっ、クジもうすぐ理佐
君の番だ。」
「おっ、本当だ。」
さてと、なにが出るかな笑。
そして、俺が引いたのは…
「執事服A…ってなんだ?」
疑問に思ってるとオダナナが目を輝かせて、話しかけてきた。
「おぉー!りさが引いてくれたか!
それ、かっこいいデザインなんだぜ。
AからCまであってAが一番凝ってるんだよー。さすが?!」
へーならよかった、けど、
勢いすごいなオダナナ笑笑。
まぁ、俺はもういいってことだ俺は。
愛佳はなんだったかな?
「愛佳。なんだった?もしかして、
変なのだった?笑」
「んー、ある意味変なの、かな。」
そう言い愛佳が、ひらひらと見せて
きた紙には……
「…女装or男装?」
とマジックでデカデカと
書かれていた。
END
おそくなって、すみません。
あと、1?2話に分けて更新します。